投稿日:2025年12月4日  最終更新日:2025年12月4日

皆さんこんにちは!英会話パーキースタッフです。

皆さんはSNSなどで「Who’s your bias?」というフレーズを見たことはありますか?英語を勉強している人には少し違和感があるこのフレーズですが、最近ある分野では「定番フレーズ」になりつつあります。

今回はそんな「Who’s your bias?」について解説します。

biasの本来の意味

英語を勉強している人が最初に目にする「bias」は、辞書通り「思考や判断の偏り、先入観・偏見、偏った好み」というネガティブなニュアンスを持った単語ではないでしょうか。

①The survey results may contain some bias. / その調査結果には多少偏りがあるかもしれません。(傾向)
②His comment shows a clear bias. / 彼の発言には明らかな偏見が見られる。(偏見)
③She has a bias for her hometown team. / 彼女は地元チームをひいきしています。

この中でも、③の「ひいき/えこひいき」という”好きの偏り”のニュアンスが、近年「推し」という意味に転じていきました。

biasはなぜ「推し」を表す単語になったのか

元々ネガティブな意味を持つ「bias」がなぜ「推し」を表すポジティブなニュアンスの単語になったのでしょうか。

ファン・オタクの世界では、特別好きになる=特に偏って好きな対象=推しという考え方がごく自然であり、「bias=推し」を表す単語として、最初はK-POPのコミュニティで使われるようになりました。そこから英語圏に影響を与えて爆発的に広がりました。

ただし、アニメ・アイドル・映画のファン同士で通じるだけであって、英語として完全に一般化したわけではありません。ただ「偏っている=中立ではない」という単語がファンやいわゆるオタクのコミュニティ内で使われるようになり、そして世界中の「推し活」の認知の広がりと共に今も広がり続けています。

 biasを使うときに注意したいこと

完全なポジティブ表現ではない

biasが「推し」を表す単語として使われるようになったのは比較的最近で、まだスラング的なニュアンスを含んでいることもあって、ネイティブには「偏ってるね」と聞こえることがあります。初対面相手には慎重に使うのがベターです。

カジュアルかつ内輪感があるため、相手が同じコミュニティにいるかどうかわからない状態であれば「Who’s your favorite ~?」という一般的な質問のほうがおすすめです。

A: Who’s your favorite in this group? / このグループで好きなメンバーは?
B: I like Mina. How about you? / ミナが好きです。あなたは?
A: Actually… she’s my bias. / 実は…私も彼女が推しなんです。

”推しの対象が複数” のとき

bias の複数形は biases(バイアシズ)です。語尾の -es をしっかり発音します。
例:I have many biases.(推しが多い)

I can’t pick just one bias. / 1人に絞れない
I bias both of them. / 2人とも推してる(←動詞 bias)

作品そのものに対しては使いづらい

グループや作品の中で1人の推しを決めているわけではない、いわゆる「箱推し」には向きません。

そして、前の見出しでも解説した通り、SNSやファンのコミュニティでは

・グループで一番好きな人
・チームで一番入れ込んでいる選手
・自分が一番応援しているキャラ

など、何かのチーム・コミュニティ・作品という1つのカテゴリーの中で一番好きな人やキャラという「多数の好きの中から特にひいきしてしまう存在」というイメージが強いようです。

Spider-Man is my bias. / スパイダーマンは私の推しです。

アベンジャーズという作品やキャラは全員好きだけど、特に好きなのはスパイダーマンという、どちらかというと「寄り」のほうが近いニュアンスになることもあります。

I love the whole team, but I’m biased toward him. / チームみんな好きだけど、とくに彼を贔屓しちゃう。

いかがでしたか?推す・推しというのは日本語でも元々違う意味だったものが、ある一部の分野で使われるようになって一般化した単語ですが、英語でも同じように違う意味から転じて使われるようになったということがわかったでしょうか。

パーキーにもたくさんの先生がいますので、ぜひあなたの「推し」の先生を見つけてくださいね🎵